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4、喪失。


自己の身体的一体性と、時間的な連続性が、どこかで切断され途切れているのである。そして同時に自分というのが、それまでとは別の意味を持つ存在となっているのである。

そして、そうやってしか自分というのを表出できなくなってしまっているのである。そして、そうした自分を意識しているのである。しかしまた、そうしたことこそが、自分という者の正体なのである。自分はだれにでも成れるし、そしてまた、だれにも成れないのである。

だれにでも成れる自分というのは、結局のところ、自分というのが無いということであり、そしてまた、だからこそ、だれにでも成れるのであって、そしてそれはまた、なにもかもがイミテーションでしかないのである。自分というのを、どこかで喪失してしまっているのである。



戻る。                     続く。


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