index< 日誌 < ap理由 < 21-54「相似と相同3:表出」


6、象徴。


そうだということは、自分にとって不自由なこの現実のカタチを通してしか、自らを表出し得ないということなのである。それは既存のカタチや、見える現実の世界の意味といったものが変化せざるを得ないということを意味している。このような変化することによってのみ、精神は現実に姿を現わすし、現実の世界に自らを表現し得るということなのである。

このようなことは、生物学でいうところの「相似と相同」の概念によく表明されている。あるいはまた、人類の顔に表情といったものがあるのもそうである。あるいはまた、言葉の起源についてもそのまま言えることである。習慣や作法、、タブー(禁忌)、何かの儀式や祭礼についてもそうである。

他の言い方をすれば、私たちは、そうした象徴とサイン(合図)が錯綜し行き交い、混沌とした暗示と印象が支配する、無意識の精神の世界を生きているのである。そしてまた、そうしたことは、人間の自意識や思考と深く関係している。



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