index< 日誌 < ao強制力 < 22-74「偶然の錯覚」P10


1、意識の世界。


「偶然の錯覚」とは、異なる別々の出来事が、互いに関連していると錯覚することである。これは、外の刺激に対する感じ方といったものが省力化・簡略化されて、形式的で表面的なサインや、信号化された印象だけで判断されているのである。

しかし、ものごとは関連づけて見ないと、何も見えてこない。表面的な見える世界から、それらを互いに関連づけて始めて、因果関係や原因や結果といったものが分かってくるのである。

目には見えないけれども、このようにして自分自身の意識の世界が見えてくるのである。それは外の現実世界に対して、そこから対象化されてきた自分自身の意識の世界なのである。そうして始めて、見える現実世界に対峙する自意識の世界が見えてくるのである。


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