index< 日誌 < ax背景 < 23-04「必然@肉体」p5


1、そこにしかない。


もともと自分の中の精神といったものは誰にも分からない。自分でも自分のことがわからないのである。知る方法がないのである。しかしまた、だからこそ、それを求めもするし、深刻に必要ともするし、そしてまた、それなしに生きて行けないのである。

しかしまたそれは、自分の身体に現れるものでもあり、そしてまた、この身体以外に現れ出る場所がないのである。自分の身体の中の、無意識の動きや変化の中で、それを見つけて行くしかないのである。

従ってまた、このような事情から、ある感情や情緒に伴って起こる偶然の同伴物、本来そうした感情や情緒とは無関係であるはずの、単なる偶然の同伴物にそうした象徴や暗示を見ているのである。

情緒というのが目に見えるカタチとして現れる場所が、そこにしかないからである。冷汗や赤面、めまい、嘔吐、涙、身体の震えなどがそれである。

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