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1、肉体。

人間は自分の感覚や感情といったものを、どうやって知るのだろうか。それは、自分の肉体を通して知る以外にないのである。なぜなら、それが自分の肉体だからである。それ以外に自分を知る方法がないのである。自分の身体の中の営みの変化や、そのリズムの抑揚の変化を通してそれを感じ取っているのである。

身体の中の神経や生理の作用として、心臓や呼吸、臓器や筋肉組織の営みの微妙な変化を通して、それが知られてくるのである。そしてそれは、自分自身の身体のカタチや構造、機能や役割、そしてそれが外の現実に映し出された、自分自身の姿を通して知られてくるのである。

「知る」ということは、すなわち、自分自身の現実の身体のことなのである。この身体を通して何ごとも感じられ、知られ、自覚もされてくるのである。私たちが何かを感じたり知ることが出来るのは、実は、このような自分自身の中の肉体の営みのことを言っているのである。

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