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3、囲いの中。


そして、このような自意識にしてみれば、偉い人と悪い人、または、優れた人と劣った人が、どうしても必要なのであって、そうやって自分というのが成り立っているのである。だからそれは、どうしても必要なのであって、それが無ければ作りだすのである。

そうでなければならず、そうであるはずで、それはウソでもペテンでも何でも、どうしても作り出そうとするのである。集団をまとめるには、これが最も手っ取り早く、そしてまわりもそれを容認するのである。

これはが学校でも会社でもどこでも、たいていがそうなのである。そうして自分も自分たちも安心し、納得するのである。そしてそれが真実であろうとなかろうと、そんなことは関係のない、どうでもよいことなのである。

それは枠組みとでもいったもので、その中に自分たちを押し込んで、そうやって安心と安全を得ようとするのである。そしてこれが「自分たち」という世界であって、自分というのが忘れられているのである。自分が自分に苦しむといったことから無縁の世界なのである。だからまた、そうした意味で「しあわせ」な世界なのである。

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