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3、相対的。


これは、人間がシステムという社会の中を生きている以上、仕方がないのである。そうならざるを得ないのである。白(しろ)でも黒に見えるし、そう見えなければならないし、また、そうしなければならないのである。それがシステムである以上、他に生きて行く方法がないのである。これはシステムである以上、上の者が「白」と言えば、黒でも白なのである。そうでなければならないのである。

そしてそれで十分で、それ以上のことを考えてはならず、そしてこれを私たちは「正義」と言っているのである。そして、このような正義といったものが、もともと相対的なものである以上、それは常に変化している。変化せざるを得ないのである。もともと無いものを有るとするのだから、それは永遠にころころと変わり続けるのである。

そしてまた、その当事者たる人間もまた、変化し続けるのである。願いや求めるもの、自分自身の理由や精神的な拠り所もまたそうである。

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