index< 日誌 < p変異 < 23-14「遺伝と適応」p7


1、指定。


「遺伝」というのは、その現実的な可能性と方向を示しているのに過ぎない。生きてゆくための現実の「適応」といったものを制約・制限して、その可能性といったものを指し示しているのである。そしてこの可能性の範囲が遺伝なのであって、遺伝によってもたらされる自己の肉体のことなのである。

そしてこの肉体によって適応が可能になるのであって、その適応の現実的で具体的な可能性が、この肉体によってあらかじめ設定されているのである。それは、あくまでも現実的な方向性とその条件を指示しているのに過ぎないのである。

なぜそうなるのか言えば、それは、遺伝される側の実際の環境条件といったものが、みなそれぞれに違うからである。だから、具体的な細かいことについては指定のしようがないのである。

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