| index＜ 日誌 ＜ av表情 ＜ 23-15「偶然の錯覚」p14 |
| あるいはまた反対に、同一の感情であるはずのものが、異なる表情や仕草として表わされる場合もある。情緒というのが、いまだ現実との直接的で同時的な関係から出るということがないのである。しかしまた、そうした特性を情緒と言っているのである。 だからまた情緒というのは、言わば、感覚の感覚に対する感じ方なのであって、それ自体が必ずしも現実を反映したものではないのである。 そしてこのような、いまだ現実の対象が認識されず、またそれが意識もされずに、いまだ現実との接点を持たないでいるのである。そしてまた、そうしたことが情緒とその表情の不一致に表れているのである。 そして、そうした表情といったものが、自分でもよく分からず、理解も出来ずにいるのである。だからそれが何のことなのか分からず、理解することも出来ずに、ただ情緒という気分の変化や、リズムや抑揚の変動として感じられてくるのである。 |
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