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1、人格。


何かしらの行為中の自分を意識することは、非常にむずかしい。「行為」とは、自分が意識して何かをしようとしていて、そのために人格と身体を、そこへ向けて集中しているのである。自分が何かに集中しなければならない最中なのである。

行為中の自分が見ているのは、自分の外の世界に対してなのであって、この外の世界と自分の内面を同時に見れないのである。少なくとも普通はしないし、出来ないのである。他の事を考えながら、目の前の仕事など出来ないのである。

自分を見ている自分とは、自分の中に住む、もう一人の他人のような自分のことなのである。自分の中で自分が分裂しているのである。そしてこの分裂が自分をして自分を意識させているのである。

この場合、自分が自分の中で分裂していて、同時に二人分の人格を演じなければならないのである。自分が自分の中で分裂したままで、二人分の人格を同時に演じなければならない。自分の人格というのが、このように二つに分裂したままで同時に生きるのは、普通は不可能なことなのである。

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