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そしてそれは、自分にとって何よりも大切なことであり、そうやって現実に生きている自分自身について、様々な解釈と理由づけがなされてゆくのである。しかしまた、それの正否、良し悪し、それが真実か否かについては、ほとんどどうでもよいことなのである。 それはただ自分の都合に合うものであって、自分を正当化し、自分の立場を保全し、それにそれらしい理由さえ与えてくれれば、それだけで良いのである。それだけで十分なのであって、むしろそれ以外のことは不要なのであって、どうでもよいことなのである。それは自分にとって見れば、ただ煩(わず)わしく面倒なことでしかないのである。 なによりも、自分に何かしらの意味とその理由を与えてくれることこそが、もっとも切実で深刻なことなのである。それなしには、人間は生きて行けないのである。そうした「信じるもの」、信仰といったものが人間にはどうしても必要なのである。 |
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