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1、わらい。


笑いの表情の、その肉体表面の動きや仕草といったもの。たとえば、腹を抱えて笑う。あるいは目を細め、目尻りにシワを寄せ、クチを大きく横に広げて上の前歯を少し見せる、といった等々・・・。

そして、しかし何よりも目である。目が何も見ていない。視線とその焦点がボヤけたままで定まらないのである。自分の外に対して何も見ていないのである。では、いったい何を見て笑っているのか? 

実は、心から笑うとき、人間は何も見ていないのである。正確に言うと、現実にあるものを見ているのではなく、自分自身の心の中を見ているのである。しかしまた、だからこそ嬉しく楽しくもあり、そしてまた、心の底から笑えてくるのである。「笑い」は本来、自分自身の心の中の動きであって、本来、他人とは関係のないことなのである。

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