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1、カテゴリー化された表情。


痛み、苦しみ、恐怖に怒り、そしてあるいはまた、喜びや笑いといえども、その始まりのところでは、それは脅威である。脅威から始まっている。突発的で予測不能な未知の出来事に対する、さし迫った「おびえ」から始まっている。それは自分の日常を破壊するものなのである。

そして現実の接触からそれが何かというのが知られたときに、――それがただ思い過ごしであったり、あるいはまた単なる感覚的な刺激だけであっても―― これを痛みや怒りや喜びといったものに区別分類し、判定して、それが自分にとってなんであるかを定めているのである。

つまり、抽象化してカテゴリー化しているのである。そうすることで自分にとっての意味がわかってくるのである。そしてその結果が顔や身体の表情、あるいは身振りや振る舞いの仕草に現れるのである。

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