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私たちを動かしている行為や考え方、そして自意識といったもの。悲しみ、怒り、笑い、喜び、苦しさといったもの。しかしそうしたことは、表面に現れたカタチといったもので、そうしたことのすべては本能や衝動といった、より根源的な共通の情緒の世界から生み出されたものである。 しかしこの同じ情緒の働きであっても、異なる感情の表現として現れることがある。あるいは正反対の感情が、たとえば絶望と歓喜の間を行ったり来たりするような表情も少なからずある。 事実、このような自意識の倒錯が「サド・マゾ」の世界を生み出したのである。刺激とそれに対する感情といったものが、情緒の世界で脳内変換されて錯覚しているのである。あるいは、錯覚することを自分が求めたのである。 |