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6、時代。


従って、いままで述べてきた人間の類型特有の、群れて迎合するといった特徴は、この時代の誰もがもっている価値観からきているのであって、それが自意識に反映されているのである。民族主義や国家主義、共産主義がそうなのである。

だからまた、それが最大多数者の最大幸福とか、大衆、人民などという考え方を作り出しているのであって、そしてまた、このような時代の精神には逆らえない、ということなのである。そしてそれに適応しようとしない者は、不適格者、ヨソ者、人格的「異人種」などという名目で、どの時代でも疎外され続けてきたのである。

しかしまた、疎外されている側の人間にして見れば、疎外されているからこそ、そうした時代の精神というのが外から見えてくるし、知られ、理解もされるのである。有無を言わせず自分に迫っても来るし、そうしてイヤでもそれに思い知らされるのである。

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