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2、未分化の状態。


たとえば、「不快」といった場合、怒り、憎しみ、悲しみ、恐れ、おびえ、苦しさなどという、マイナス部分の情緒や感情をすべて含んでいる。そして、そうした不快な感情を具体的なカタチで表現したのが、怒りや苦しさといった表情のカタチなのである。

だがしかし、そうしたことは時間的に連動したものであって、そうしてカタチなきものが、カタチあるものへと時間の経過に従い移行してゆくのである。当初、ぼんやりした情緒に過ぎなかったものが、具体的で現実的なカタチある感情として現れてきて、そして表現されるのである。

だからまた、そうした意味では、具体的なカタチのない「快または不快」といったものは、そうした様々な表現を持つに至った感情の、原初のカタチなのである。それはちょうど、幼児や嬰児(えいじ)において、自我や人格、あるいは感情といったものが未だ成立せず、未分化の状態にあるのと同じである。

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