index< 日誌 < av表情< 23-51情緒の世界4「まぶしい」p5 |
「目を細めて、ぼうぜんと遠くを見ている」。しかしこのような表情は、人間が何か遠くの景色を見ている場合だけではない。自分から何らかの都合で、そうした何かを探し求め、思い出そうとしているときの表情でもある。あるいは見果てぬ夢や、届くことのない願いを見ているときもそうである。そうした、目を細めた眩(まぶ)しそうな表情をする。 実際、遠くに何もない場合でも、人間は何かを思い出そうとするとき、このような仕草をする。なにか求めているものを探しているときもそうである。また、自分が何を求めているのか分からない場合でも、やはりそうした表情をする。 要は、ただ単に何かを探しているのであって、そのアテがなくても、また、たとえ自分が何を求めているのかもわからない場合でも、「探している」という行為そのものが、自分にはどうしても必要だったのである。だから遠くを見つめているのだし、思い出したいものを探し求めなければならないのである。 |