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幻覚、錯覚、誤解などというのは、結局のところ、自分にとって失われた過去の記憶の断片を見ているのである。しかし、なぜそれが出てくるのか?それは、それが何かを暗示していて、自分にとって何かとっても大事なことのように思えてきてならないからである。 無意識の世界でそう思っている。または、何かを思い出そうとしている。まるで生物の反射作用のようにワケもなく、理由も曖昧で原因もはっきりしないまま、ただ印象だけが亡霊のように浮かび上がってくるのである。 脈絡がなく、辻褄の合わない場違いで不可解な、奇妙な異和感のようなものが自分を包んでいる。どこかで現実が切断され、はがされ、めくれて、むりやり繋(つな)ぎ合わされている。 |
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