index< 日誌 < af必然< 23-62肉体が求めるもの1「象徴の自意識」p5



1、見えるもの。


人間は、自分が望み欲するものしか見ようとしない。見えないし、見ていないし、見えてもこない。たとえ現実にそれ以外のものがあったとしても、気づかないし、知らないし、理解もされない。また、その必要もない。それは、そこで生きる者にとっては知ってはならないことなのである。

そうして、ただたんに煩(わずら)わしいもの、どうでもよいこととして無視する。そんなどうでもよいことに関わるのは、ただたんに煩わしく厄介(やっかい)なもの、災いといさかいのタネでしかないのである。

そういうワケで人間は、自分にとって望むもの、求めるもの、欲するものしか見えないし、それ以外の何かを感じることも知ることもなく、そしてまた考えるといったこともないのである。

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