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しかしまたそれが、現実に無いものであるだけに、見えない非現実の世界に求めるしかなく、見える現実の世界の中に、見えることのない空想の世界を見ているのである。 それが現実にないものである以上、それを自分の観念の世界の中に求めているのである。そしてそれを信じているのである。人間には「信じる」ものがどうしても必要なのである。何かを、なんでもよい、信じることによって生きて行けるのである。 そうして、見える現実の世界の中に、見えるはずのない神や、祟りや、呪いを感じたり、意識しているのである。理性もそうである。そしてそれが実際に、現実世界の中から何かしらの象徴や暗示として、すがたカタチを変えて見えてくるのである。 |
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