index< 日誌 au錯覚23-81「続、闇の中」p5


1、自分は誰なのか。


しかしまた、だからこそ、それがすがたカタチをとって現実の世界に現れたとき、それがなぜか理解しがたい、得体の知れない、不可解で場違いな、全くアンバランスで不釣合いな、奇妙な異和感を感じさせるのである。

現実がどこかで途切れて、歪んで、きしんでいる。自分自身の思考と意識がどこかで切断されて、自分を見失い、戸惑いながら空間をさ迷い、何も見えなくなっている。そしてこうしたことが、不意に自分を意識するキッカケになっている。

一瞬、自分がだれなのか分からなくなっている。精神は肉体と分離して、その根拠と拠り所を見失っている。だからこそまた、自分で自分を意識せざるを得なくなっている。そしてこれこそが自分で自分を意識する瞬間となっている。自分はだれなのか、問われているのである。

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