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2、自分にしかないもの。


そうして自分で自分を捉(とらえ)てかみしめている。そうした自己の証明とその表出の瞬間になっている。そしてこれを芸術家(または変質者)は文章で、あるいは絵画や舞踏や音楽で表現しているのである。目には見えないものを表現しようとするのである。

そして、そうせざるを得ないのである。そうしないと、自分というのが壊れてしまうからである。それは現実にないもの、見えないもの、カタチなきものをカタチにしようとしているのである。

自分の意識の中で、現実の世界にないものを、カタチにして表現しようとしているのである。だからやはりそれは、妄想であり空想でしかないのである。しかし、この空想自体も、自分自身の感じ方や、その空想の世界の中で作りだされたものなのである。だからまた、それこそが自分自身の中のオリジナルな世界なのである。

戻る。                続く。

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