index< 日誌 h感じ方< 23b-100「肉体の記憶」p5

1、おののき。


感覚が感覚を感じている。感じる対象もないのに、閉じた自分の世界の中で感覚を感じている。僕には感じ方というのがあったのだと。そうして、このような自分を発見し、自分で驚いているのである。かけがえのない、自分にしかない世界を見て恐れおののいているのである。これは自分自身の発見なのである。

こうしたことを他人とのSexの中で感じている。いや、Sexだけではない。見るもの聞くもの触れるもの、そうした現実世界のすべてにそれを感じている。新たな異質な自分自身というものを発見し、そして自分で自分に戸惑い、恐れおののき、がく然としている。まるで自分が異人種のように思えてくるのである。 僕はいったい誰なのだと悩んでしまうのである。

履歴へ             続く。

index< 日誌 < h感iじ方< 23b-100「肉体の記憶」p5
2019-0317-0327