index< 日誌 < av表情< 23b-67「続、サイン」p2 |
このような自分でも気づかない、意識されざる日常の世界というのは、歴史的順序に従って形成されてきたものであって、また、それと同時に、変異を繰り返し続ける主従関係の変動にも現れている。 すなわち、最初、意識的だった行為そのものが、数百数千年に及ぶ同じことの繰り返しによって無意識の習慣となり、さらにもっと進んで、自分の意識ではどうにもならない不随意の自律神経の作用となり、さらには自分の意志に反してさえも遂行される、不随意の表情や反射的な作用としても現れている。 そして単なる反射的な作用といったもの、あるいは馴れや習性といったものが、地理的環境と社会的状況によって変異を余儀なくされ、適者生存と生存競争によって自然選択され、その結果として変異を達成した者だけが生き残っているのである。 |