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3、方向。


そして、このような偶然と錯覚の無限の繰り返しの世界が、取捨選択され、そして、そうしたことの果てしのない繰り返しが、結果として、確かなもの、壊れにくいものだけを残してきたのである。不要なもの、不確かな迷信の世界を少しづつ排除し、あるいは忘れさせ、あるいは喪失してきたのである。

それは、もっと大きな世界に言い換えると、生物学で言うところの自然選択、適者生存の果てしない繰り返しが、全体としての生態系のバランスを形作ってきたということである。果てしなく続く偶然の錯覚というものが、これを外から全体として見ると、何らかの方向性を持つものとして見えてくる、ということである。

人間の歴史もまた、そうなのであって、このような自律したバランスの中で、自分たちの意味や、自分たちが目指し目的とするものを見ているのである。自分がいまどこにいて、いったい何をしようとしているのかを知ろうとしているのである。

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2019-0307-0313