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だからこれは、どこまで行っても主観でしかないのである。そして、このような無数の人々の、世代を超えて拡がり続く、無限の果てしのない様々な主観が重なり合った全体が、客観なのである。 そして、これが目指す歴史的な方向性、共通性や同一性といったもの、そうした方向性が持つ傾向を私たちは普遍性と言っているのである。これは原理あり、秩序であり、必然性なのである。 しかし、それでもやはり、これを再び個々別々に見てみると、やはり、主観と偏見、錯覚と思い込みの世界なのである。もっと言えば、似せて、乗り移り、転移し、取り憑いて、「なりすまし」ているのに過ぎないのである。だれも自分の考えなど持っていないのである。 |