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4、拘束。


そして、このような肉体の生理上の事情からもたらされる、その民族の気質と気性といったものが、その民族の生活と習慣を方向づけ、そしてその歴史のパターンを規制し秩序づけてきたのである。

あるいはまた、反対に、このような民族の生活習慣といったものが、その民族の気質と、その生理上の特質を決定してきたのである。そして、もちろんこれは、その民族が生きている空間的・風土的条件と不可分の関係にあることは言うまでもない。

そうしたことが、その世界を生きる当事者の預かり知らない、無意識の世界で繰り返され続けてきたのである。その意味では、それは確かに「偶然の錯覚」なのである。

しかし、これが繰り返さるということが、それ自体で何らかの規則性とパターンを生み出しているのであって、そして、これが客観的な必然性となって当事者を拘束し続けてきたのである。

戻る。             続く。

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2019-0313-0317