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4、必然性。


個人から見ると、あるいは種全体として見ても、「必要」というのは、潜在的な可能性に過ぎないのである。それが現実化するかどうかは、全く別の問題なのである。それが現実化するには、客観的な条件と、その必然性がなければならないのである。そうした全体としての環境の条件が必要なのである。

しかし、そうした意味では、客観的な環境の条件と必然性が、可能性に過ぎなかったものを現実にするというのが正しい。個人の意志と能力だけではどうにもならず、客観的な条件がそれを可能にする、という意味で正しいのである。

「必要」というのが、個人ないし種に限定されたものであれば、それ自体に何の意味もなく、それを環境の客観的条件が求めるものとなって始めて、新たな現実を作り出すのである。そして、これを自然選択と言っているのである。

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2019-0317-0327