| index＜ 日誌 ＜ s設定 ＜ 23c-20遺伝と適応1 「特定と確定」p10 |
| だからまた、結論から言うと、遺伝だけがすべてを運命づけ決定しているのではなくて、この遺伝ということ自体に、すでに遺伝以外の変異と適応の仕組みが組み込まれていて、そしてこの変化を通してのみ、遺伝情報というのが適切に機能し得るのである。 あるいは、もともと遺伝情報の中に変異の仕組みが設定されていると、想定せざるを得ないのである。そしてまた、この遺伝と適応の間に明確な区別などないということである。 言い換えると、自分にとってみれば他人のようにも見える、この先天的な遺伝は――もちろん、自分の肉体も含めてそうなのであるが――、あくまでも非現実的で恣意的で偶然なものに過ぎず、またそうならざるを得ず、現実的なものとしてあらかじめ確定出来るものではない、ということである。もともと、そのように出来ていないということである。 |
続く。 履歴へ
index＜ 日誌 ＜ s設定 ＜ 23c-20遺伝と適応1 「特定と確定」p10
2019-0327-0329