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6、存在の危機。


もしもこのような模倣によって、中身が変わり、その内的原理まで変わると、それはもはや同一の種ではないのであって、この変異によって別の種になってしまっているのである。少なくとも、それまでの種ではなくなっているのである。

これは生物学的な意味だけでなく、人種や民族や国民の起源についても、そのまま言えることなのである。あるいは、そうすることによってのみ、自らの種を歴史の中で継続して行くことが出来たのである。

そしてまた、これは個人の自意識や存在の理由に関係することでもあって、自分が自分で無くなるということも十分に起こり得るのである。自分がだれか分からなくなり、自分を見失うといったことが起こるのである。

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2019-0406-0408