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1、発明の災い。


話しが少し戻るけれども、古代の南アメリカにおいて、なぜ、鉄が発明されなかったのだろうか。それは必要なものではなく、むしろ有害なものとして避けたのではないだろうか。自分たちの生活の基盤と、その上に成り立つ自意識といったものを破壊するものとして映ったのではないか、ということである。

鉄の使用自体が自分たちの生活の様式と、その社会の秩序を破壊するものとして映ったのではないか、ということである。だからまた、このような新技術や新発明に興味を持たず、知ろうともせず、むしろ避け続けたのではないか、ということである。

それは、自分たちの世界の秩序と常識を破壊し、従ってまた、自分たちの存在と自意識を破壊するものとして映っているのである。自分の存在を蔑(ないがし)ろにして、自分が自分で無くなるように思えてくるのである。

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2019-0406-0408