index< 日誌 < al境界 < 23c-74連鎖5 「同一性」p7 |
情緒とは、それが歴史的に集約されてきた表情やポーズ、習性のことであって、自己というのが現実の世界に現れたすがたなのである。そして現実の自分とはこれしかなく、これが自分なのであって、自分自身の自己証明になっているのである。 自分自身の現実のすがた、その表情や仕草の中に、自分自身の情緒の世界を見ているのである。そうやって自分で自分を確かめ、見つめ、自分が自分であり続けようとしているのである。 なぜか? 自分とはまさしく現実に生きて存在している、このすがたなのであって、その生き方や生活のスタイルのことだからである。自分とはそれ以外の者になり得ないのである。そしてこの「それ以外の者になれない」というところに、自分が自分であるという証明と理由があるのである。 |