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情緒の世界が、具体的な現実から切り離されることによって、情緒は、感覚といったものを何らかのサインと見なして、それとは別の情緒の感じ方といったものを生み出している。情緒が感覚を無視して、情緒自身の感じ方を持つようになっていて、それを認めざるを得なくなっている。 情緒にしてみれば、実際の感覚の意味などどうでもよいのである。情緒自身が求めるものが、表情や仕草の意味を決定しているのである。 そして情緒自身が求めるのは、情緒の気分や心情といったものを落ち着かせ安心させることである。そうして本来の日常の自分に戻ることなのである。自分が自分であり続けるということなのである。 |