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「みずいろ」は空の色である。同じ空でも、見上げて見る真上の空は、黒色がほんの少し混じった青色である。この青色自体は少し威圧的であるし、冷たく押しつぶされてしまいそうな、そんな印象の色である。どこか意志的な色でもある。 この青い空が地平線近くなると、白色が混じって来て水色となり、地平線近くではほとんど白色になっている。白色とは水蒸気のことであって、水の色なのである。そして「水」とは、生命の宿る場所なのである。おぼろげにかすんで見えてきて、そしてどこか優し気で親しみを感じさせるような、そんな色である。 この限りなく白に近い「水色」の地平線の世界は、それは、現実のかなたの世界であって、もしかすると、自分でも届くかも知れない、そうした世界なのである。そしてこれを地平線の限りなく地表面に近い白色混じりの「水色」に見ている。それは現実と空想の、ちょうど狭間の世界なのである。 |