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地平線を見ているとき、たいてい顔は正面を向いていて、クチは閉じ、目は遠くの地平線上を見ている。何か遠くの届かない世界を見ている。胸や心臓、呼吸といったもの、それに神経や気分といったものまでが、それへと導かれ向かっている。 そして同時に、もしかすると届くかも知れない、そうした限りなく現実に近い、そうした果てしのないかなたの夢の世界を見ている。果てしなく遠くにあって、しかも限りなく地上に近い、そうした見果てぬ夢の世界を見ているのである。 天空の空の色と違い、地平線の地上と空の境界線上の色は、白色混じりの限りなく薄い青の、すなわち「水色」である。 |