index< 日誌 < y肉体 < 24a-38肉体の記憶 5 「痕跡」p7 |
これは、たとえると考古学に似ている。今となっては、歴史的な前後の関係や、周りの現実との関係から切り離されて、ワケの分からない無意味なものになってしまった、そうした過去の遺跡のカケラや、あるいはそれすらも消えて無くなって、ただその痕跡でしかないものが、自分の身のまわりのあちこちに感じられるということなのである。 ただそれが日々の日常の中で忘れられ、失われ、消えて行って、そうして気づくことも思い出すこともなくなった、そうした微かな、おぼろげな記憶とでもいったものなのである。 そして意識の中ではすでに消えていて、ただ肉体の感覚の中でのみ、その感じ方としてのみ、その痕跡を辿(たど)ることができる、そうした肉体自身の記憶とでもいったものなのである。 |
履歴へ 続く。
index< 日誌 < y肉体 < 24a-38肉体の記憶 5 「痕跡」p7
2019-0513-0516