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| なぜなら、このような自己の同一性に対する意識こそが、自分と他人を区別するのであって、そして、自己と他者が他人であると同時に、互いが同一の種であることを意識させているのである。それが同じ「種」であるのは、それ以前に、お互いが他人同士であることが前提なのである。 そしてこうしたことが、自分にとっての現実というのを不可解な、不思議で理解不能なものにしているのである。言い換えると。見える現実の世界の中から、それとは別の世界を感じていて、そして見ているのである。 そしてこれが肉体の記憶の世界、あるいは自分自身の中の無意識の世界なのである。見える現実の世界から、本来、見えるはずのない観念の世界を見ている。見える肉体を通して、自己の精神のすがたを見ているのである。 |
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2019-0513-0516