index< 日誌 < y肉体 < 24a-38肉体の記憶 5 「痕跡」p7 |
そしてこれが表情やポーズ、仕草といったものなのである。それはまたコトバがそうであるし、あるいはまた、文化と習俗がそうなのである。そうした見える現実を通して、その中の本来は見えることのない非現実の世界を見ているのである。 もっと正確に言うと、自分自身の精神の世界を見ている。表情や仕草でもって現れる、自分の中の情緒の世界を見ている。そして何よりも、自分自身の精神のすがたカタチを、現実の世界に見ているのである。 そして何かを感じることが出来る、互いに交感し得るというのは、それ以前にどこかで、共通点と共有し得るものが自分の中のどこかにあった、ということである。これがすなわち、「種」としての同一性であり、そしてまた、自分の中の自己の同一性なのである。自分の中で生き続ける祖先の記憶が、それを思い起こさせているのである。 |
戻る。 続く。
index< 日誌 < y肉体 < 24a-38肉体の記憶 5 「痕跡」p7
2019-0513-0516