index< 日誌 ar象徴< 24a-58象徴の世界 2 「誘導」p3

1、未知。


印象や象徴をもたらすのは、何も視覚だけではない。ニオイや音も、肌に触れる触覚も、またそれらがアンサンブルとして出てきた第六感もそうである。人間は無意識の内にいつも何かを連想し、どこかで消えかかっている記憶といったものを呼び起こそうとしている。

そうやって自分が自分であろうとしている。自分が自分であり続けようとしているのである。そしてこれが自分自身であり、自分の感覚であり、自分と現実との係り方であり、現実の中で生きている自分自身なのである。

だからまたそれが、何かのキッカケで、自分の中からワケの分からない別世界の、得体の知れない未知の衝動や感覚として浮かび上がってくるのである。忘れられていた記憶が、よみがえってこようとしているのである。まるでフラッシュバックのように自分に襲いかかってくるのである。

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2019-0519-0523