index< 日誌 <ar象徴< 24a-58象徴の世界 2 「誘導」p3 |
それは自分の中のどこかで消えていった、無意識の記憶の痕跡なのである。そしてそれが再び現実世界の表面へと、浮かび上がってきているのである。そうしたことが無意識の世界の中で、何かしらの連想の連鎖によって呼び起こされているのである。 だから、こうしたことは誠に忌まわしく、わずらわしく、おぞましい、実に呪わしいだけのことのように思われてくるのであるが、反面、まぎれもない自分自身の中にある、潜在的な無限の可能性を示しているのである。 そしてこれこそが、ホントの自分自身のすがたなのである。それは実のところ、自分自身が作り出して来たものなのである。自分の人生と経験とその無意識の記憶が、自分の中から浮かび上がって来たものなのである。そして、まことに忌まわしくも呪わしい、「自己の発見」とはこのことなのである。 |