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4、同一の必然性。


宿命というのを空間的拡がりの中で見ると、自然環境のことであり、これを歴史の中で見ると、同じことの繰り返しとして見えてくる。たとえ姿カタチが多少違っていても、その原理と必然性が同一なのである。この意味で同じことが繰り返され続けるのである。

そこで生きる当事者が同じ種としての人間である以上、やはり同じ結果しかもたらさないのである。それしか出来ず、それにしか成れず、そのようにしてしか生きて行けないように出来ているのである。もともと人間というのが、そのように出来ているということなのである。

それは現実を生きる民族の精神、あるいは「たましい」とでもいったものなのである。自然環境や時代が違っても、そのようにしか成れず、そしてそれが変わることのない、そうであり続ける自己というものなのである。

だからまた、自ら進んで変異を拒むことによって、結果的に自死を選ぶといったことも当然、普通にあるのである。種の立場からすると、それだけが自分が自分であり続ける唯一の方法であると思われているのである。

戻る。                 続く。

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2019-0523-0526