index< 日誌 j生理的情緒< 24a-73 くり返し 10 「歴史的同一性」p10

10、アイデンティティー。


そしてまた、これが自分自身の自意識の物的根拠になっているのである。自分が自分を知り、自分が自分を認め、そして自分が自分を証明する現実の根拠となっているのである。

自分とは、自分の意識のことではなく、それ以前の自分自身の肉体のことを言っているのである。それは数百数千年に及ぶ歴史の中で、祖先の意識や経験といったものが肉体の中で記憶となり、そしてそれが骨や筋肉、神経や生理の作用として固定したものなのである。

そして、このような自分自身の「肉体の記憶」を離れて、自分自身のアイデンティティーといったものは存在し得ないのである。

それは、自分自身の肉体の中で生き続ける祖先の記憶であり、また、自分自身のタマシイの世界なのである。そしてこれを失うと、もはや人間とは言えないのである。これは自己の歴史的同一性なのである。アイデンティティーの根源なのである。

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2019-0526-0601