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9、日常。

たとえば「赤」とは、血のいろであり、切り裂かれた肉体の生身の色であり、また花の色でもあり、炎の色でもある。それは身体が破壊されるときの色であり、肉体の苦痛と危険、そして自分自身の身体を脅かすサインとしての色である。

おびえと恐ろしさとは、自分に迫ってきて、自分を壊すもののことである。つまりせまって来て圧迫する象徴としての色なのである。そうした意味で「前進色」、迫ってくる色なのである。

こうしたことが無意識の、あるいは肉体の生理の作用として、どこかに保存されていて、観念の世界や夢の中で迫る色、「前進色」として感じられているのである。しかし、そうしたことは自分の意識が届くことのない、自分で気づくことも自覚することもない、無意識の情緒の世界での営みなのである。

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2019-0609-0618