index< 日誌 v夢の中< 24a-91「異議申立て」p7

1、のっぺらぼー。


夢の中でしょっちゅう「人影」が出てくる。しかし、それが誰か分からないのである。そしてまた、それが誰でもよいことのように思えてくるのである。必要なのは人影だけで、それが誰なのかは、どうでもよいことのように思えてくるのである。

しかしまた、誰かがそこに居るはずだし、そして、居なければならないことのように思えてくるのである。だから、いくら目を凝らして見ても、それが誰かというのが分からず、そればかりか、特徴になるような眼とかクチとか鼻とかが、いつまでたっても見えて来ないのである。まるで妖怪の「のっぺらぼー」のように。

きっとこれは何かの記憶の痕跡なのであって、それをこのような人の姿を借りて表明しようとしているのである。それを呼び起こして再び出て来ようとしているのである。これはカタチあるイメージなどではなく、それ以前の情緒内部の不具合なのであって、それが人の姿を借りて現れているのである。

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2019-0618-0624