index< 日誌 <s設定< 24b-02「気質の性向」p4 |
なぜなら、それ以外に自分というのを確かめる方法がないからである。そしてまた、それこそが正しく自分だからである。自分には、それしかないのである。そして、もしもそうでないとするならば、自分で自分を辞めるしかないのである。 もちろん、これもまた一つの方法ではあるが、あまりにも一般的でない生き方なのである。何よりも、それでは生きて行けないのである。そして普通、だれもそういうことはしないのである。 そしてまた、それが現実の世界の中で自分を確かめられる、目に見える自分のすがたなのである。それ以外にないのである。自分の精神は、自分のこの肉体を通してのみ知ることが出来るのである。そしてこの肉体は、現実の世界においてのみ存在し得るのである。 それは反射的な動作や表情や身振り素振り、さらに習慣や作法、シキタリやオキテ、社会システムや政治体制といったものがそうなのである。そしてまた、何よりも、このようなシステムを生み出した気質や気性といったものが信じているもの、すなわち、宗教と信仰がそうなのである。 |