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7、歴史的存在。


ということは、これが種ないし自己というものの限界なのである。それ以外のことを知らず、知り得ず、出来ず、そして関わり合うということがない世界なのである。ここからまた、歴史上の様々な種や、あるいは民族や文明といったものが現れては消えていったのが理解できるのである。

自分自身というのを、自分が持てるすべてを尽くして全うしたのである。そうして自らを失い、忘れられ、消えて行く以外になかったのである。これが歴史なのであり、文明というのが発生した時点で、それが衰退し滅亡するのが約束されているのである。

それは自己の内部にあるすべての源泉、未知の得体の知れないすべてを尽くしてもなお、どうにもならなかったということである。それは発生する以上、いずれ滅亡するというのが始めから約束されているのである。

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2018-0630-0707