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これは必然なのであって、そしてまた、それ自体が一つのシステムであり、原理となっているのである。私たちが見ている現実の風景や出来事といったものは、そうした自分の中で無意識に意味付けられた象徴と暗示のサインの世界なのである。 そして、このような目に見えない象徴の世界の中で、自分にとっての意味といったものを見ている。現実に見えないものを、自分の中の象徴の世界に見ているのである。そして、これが自分にとっての現実なのである。 このような現実とは、自分の中の観念の世界なのであって、そうである以上、そこから自分は逃げることも避けることもできず、それが制約し条件づけるところの定められた世界を生きて行くしかなく、また、そうしてのみ生きて行くことが出来るのである。 そして、これが自分にとっての現実なのであり、これ以外の現実というのが自分にとって存在しないのである。そしてこれが人間の世界なのであり、ここから離れたところに人間という概念は存在しないのである。 |