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現実の見るもの・触れるもの・聞くものといった、そうした現実の何もかもが、このような象徴や符号となって始めて、それが私たち人間にとっての意味となっているのである。観念の世界の中でカテゴリー化されたのである。 それは忘れられ、失われ、消えていった様々な過去の記憶の断片なのであって、それらが何の意味も、目的も、原因からも切断されて、バラバラに解体されていって、そして再度、無意識の世界で偶然に呼び起こされて、なんやらワケの分からない衝動や暗示となって、自分に迫って来ているのである。 それは無意識で偶然の、何ら意識が作用することのない未知の、得体の知れない世界である。そしてそれが自分をして何かを迫り、自分の中から何かを呼び覚まそうとしているのである。 |