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体毛が鳥肌になるということは、人間が体毛を通して外の世界と接触している、体毛が肌から離れて直接外気に触れるということである。鳥肌で起こされた身体表面の毛が外の空気と接触して、そして自分の外で何かを感じ取ろうとしているのである。 何かに驚いたり、ためらったりしながらも、全神経を自分の外の未知のものに集中させようとするとき、目も、耳も、鼻も、そして外に直接触れる身体表面の筋肉や皮膚も、それらすべての感覚がもっとも研ぎ澄まされる瞬間である。 このとき、身体表面の皮膚も敏感に反応するのであって、皮膚の筋肉も緊張し、またその神経も集中せざるを得ないのである。このような皮膚表面の筋肉の緊張が体毛を起立させている。 そして、これがまた、この起立した体毛でもって外の空気の流れや、外の生き物の体温やその動き、呼吸の息吹きなどを感じ取っているのである。 |