index< 日誌 < aj情緒 < 24b-28情緒B 「自己認識」p5 |
自分が自分であること。そしてまた、自分が自分であり続けるということ。これが自己の同一性だとすれば、このような自己の肉体内部の生理を離れたところに、自己の存在などあるはずもない。 クセや習慣や習俗といったもの、あるいはまた、民族的・国民的特性といったもの、また、宗教や社会システムや政治体制まで含めて、それらすべての根底にあって、それらすべてを規制し条件づけている心理的で感覚的な枠組みの根底にあるのが、このような自己の肉体内部の生理であって、そしてこれが「情緒」なのである。 あるいはまた、民族といったものの神話や宗教の出発点になっているもの、これが「情緒」といったものの正体ではないだろうか。情緒とは、言い換えると、肉体内部の生理的特性のことなのである。 |